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高校生の作文コンクール「建設産業への想い」祝!!入賞

高校生の作文コンクール「建設産業への想い」祝!!入賞

建築

建設業への想いなどを綴る令和2年度「高校生の作文コンクール」で、高岡工芸高校建築科2年生の3名が見事入賞しました!不動産・建設経済局長賞に西田吏佐さん、優秀賞に前田一響さんと山本翔也さんが輝きました。

今回で8回目となる作文コンクール。テーマは「10年後の私」or「ものづくりとの出会い」です。
主催は、国土交通省と建設産業人材確保・育成推進協議会。

応募総数はなんと、全国から1327作品!(女子約22%)。狭き門をくぐり抜け、3名の作文が高く評価されました。

 

3名の入賞作品はコチラから↓
https://www.kensetsu-kikin.or.jp/humanresources/sakubun/img/2020sakuhinsyu.pdf

不動産・建設経済局長賞  西田吏佐さん「ターニングポイント」
☆優秀賞 前田一響さん「私の決意~10年後の私へ~」
☆優秀賞 山本翔也さん「技術の継承」

 

 

ラボ取材班は、高岡工芸高校にお邪魔し、建設業への想いや将来の目標などを聞いてきました!
作文を読んでから記事を見て欲しいです。20倍楽しめます。

建築科の井村科長先生、渋谷先生も同席してくれました

建築科の井村科長、渋谷先生も同席してくれました

ラボ

この度は受賞おめでとうございます!作文はもちろん、全部読みました。

3名

ありがとうございます!

ラボ

まずは、ご自身が感じている建設業の印象・イメージと、好きな建築物について教えてください!

西田さん

建築は、一つの建物に電気などたくさんの設備や専門工事が入るので、様々な知識が必要だなというイメージがあります。あとは、現場をあまり見たことがないのでわからないですが忙しそうだなと(笑)。好きな建築だと、高岡といえば「格子」ですかね。地域に合う統一されたデザインがいいなと。工芸高校の正面にも施されています。

前田さん

テレビCMで建設会社が盛んに流れているので、活発なイメージがあります。同じ名前だからではないですが、前田建設さんのCMが印象的です(笑)オダケホームさんもよく見ます。
好きな建築は、僕も格子です(笑)。隈研吾さん設計の「TOYAMAきらり」など、意匠的に凝っているような、ちょっと普通じゃない建物が好きですね。

山本さん

高校に入る前、建設業は暑い、寒いなど3K(危険・きつい・汚い)のイメージがありましたが、それを改善しようとされている業界の取り組みが素晴らしいと思います。富山は雪が多いので、除雪作業が大変だなと思います。

ラボ

ありがとうございます。では、作文の内容に沿って、お一人ずつインタビューをさせてください!
まずは西田さん。東日本大震災で被災した陸前高田市に訪れたことが「建築」との最初の出会いだそうですね。

西田さん

私の通っていた小学校で、当時学年ごとに実施するプロジェクトがありました。私達の学年は災害・防災がテーマで、学年の代表6名が陸前高田市を訪れ、交流会をすることになりました。東日本大震災発生から6年後のことです。
「だいぶ復旧しているだろうな」と思っていましたが、実際に震災で崩れた建物がそのまま残っていたり、復旧されていない状況を見て凄く衝撃を受けました。

ラボ

文中にあるように、「人を笑顔にする建物」「災害に強い建物」をつくりたいと思ったのはこうした経験からですか?

西田さん

人を笑顔にする建物は現地でなく、被災地の復興を紹介する本か雑誌で見ました。それはカフェのような人々が交流できる施設で、震災で家が崩れてしまい、その跡地に廃材などを利用して建てられたものでした。その施設を利用している人々に笑顔があり、震災で傷ついた心を癒し、子供たちの笑顔を取り戻そうとする設計者の想いを感じました。

ラボ

こうした経験から、建物の住まい手や人の事を考え、1年生の時は設計コンペ()に初挑戦されたそうですね!

西田さん

優秀賞を受賞することが出来ました。1年生ですし、初めてのコンペだったので本当に大変でした(笑)。パースを作る際も、先生や建築工学部の先輩に教えてもらったりして。テーマは「育てる家」で、家族みんなが繋がりを持てるように設計しました。

23回富山県産材住宅設計コンペ 「育てる家」で優秀賞を受賞

ラボ

将来の夢は、「いざという時に命を守れる建築物をつくる建築士になりたい」と最後にありました。感動しました。

西田さん

建築をつくるには、建築だけの知識だけではダメだと思うので、住む人や使う人の事をしっかりと考えていきたい。今は住宅の本などを読んで「こんな家があるんだな」と思いながら建築の勉強をしています。住宅を含めて様々な施設において「命を守る建築物」を手掛けたいです!

ラボ

次は前田さんにお伺いします。建築士を志したのは、今住んでいる自分の家がキッカケなんですよね!

前田さん

自分の家は、和風で木と漆喰でほぼつくられています。2階に上がると、ホールがあってそこの梁の繋ぎ目が好きなんです。職人さんの技術が詰まっているなと感じます。
あとは、自分の部屋で寝る時に見える火打ち梁も好きですね。建物を支える部材が好きです。設計事務所が設計してくれた自慢の家です。

ラボ

ご自宅のほかに、好きな建築物はありますか?

前田さん

TOYAMAきらりとシドニーのオペラハウスです。ガラス美術館は外観・内観ともに好きです。中の空間が凄く広く感じますし、非常に輝いて見えました。

ラボ

目指す建築家・建築士像はありますか?

前田さん

自分の家を設計してくれた建築士さんのように、次世代の人が建築を好きになってくれるような建築士になりたいです。将来は住みやすくてデザイン性も入っている住宅を設計したい。そのために日々勉強していきます。

 

ラボ

最後は山本さん。将来は設計もしくは施工の道に進みたいとありますね!

山本さん

将来は建築士になりたいです。建築士は自分が建てた建物が地図に残る。そこに魅力を感じます!

ラボ

文中に、伝統技術を大切にしたいとありますね!

山本さん

西田さん、前田さんと同じくやはり、千本格子が好きですかね(一同笑)。工芸高校生としてはやはり格子推しです(笑)。木材が沢山使われる日本らしい建築が好きです。47都道府県の木材を使用してつくられた新国立競技場に魅力を感じました。日本中が一丸となって取り組む意味合いに感銘を受け、新国立競技場の建設がキッカケで、高岡工芸の建築科への進学を決めました。

ラボ

最後に将来の目標を教えてください。

山本さん

まずは自分の家を設計したい。見た人が素晴らしい、凄いなと思ってもらえるような建築をつくりたいです。

 

3名とも建築に対する想いに個性があり、それぞれ違います。将来は建築士への道を目指し、進学を予定されているとのことです。とやま建設ラボでは、今回初めて高校生のインタビューを試みましたが、自分の高校生の時と比べると、志の高さにびっくりしますね(笑)。西田さん、前田さん、山本さん、建築士を目指して頑張ってください!!