令和7年度富山県建設優良工事 知事賞受賞
令和7年12月18日に富山県建設優良工事(農林水産部)知事賞を受賞させていただきました。
受賞対象となった現場は黒部市田籾(たもみ)地区の中山間地区で用水の改修工事を行った「用排水施設整備新開用水地区新開用水路第6工区工事」です。
完成写真


当現場は中山間地区に古くに設けられていた農業用水を改修する工事でした。
着手前写真

先人が山間に水路を設け、長年に渡り中山間地区での貴重な水源として利用されてきた用水路です。
用水は水を通すために設けられた水路トンネルもあり、本工事ではその水路トンネルの改修も含まれていました。

先人が軟岩を砕き掘削をした水路トンネル
本工事は山間での作業となることから、資材の運搬を行うためにモノレールを設置しました。
トンネル改修部分は鋼製パネルを設置し、裏込め材を充填する作業を行う必要がありました。トンネルは先人設けたものなので、水路としての精度はそこまで良くない為、新たに掘削を行い水路を通り良くする必要がありました。掘削は人力による掘削しかできない為、かなりの難作業が繰り広げられました。
作業状況は当社のYoutubeチャンネルで確認できます。
https://youtube.com/shorts/AbA3mofqqsI?si=6Z9_xeGCAlPvDrae
また、水路トンネル掘削時の測量が困難を極めるといった問題もありました。トンネルは人が中腰でやっと通れる大きさで曲折部もあることから、測量機械での見通しが立たないといった問題がありました。測量が行いにくい環境であることから、掘削時の通りや高さ、裏込め深さの確認をどのように行うかということが課題となりました。
そこで、iPadにGPSを組み合わせたSmart Construction Quick3Dにより、トンネル内の現況状態を三次元測量し、設計データを三次元データ化したものと比較することで、設計通りの出来栄えとなっているか毎日確認しながら施工を行うことができました。また、これにより正確な掘削土量、裏込め材の数量を算出することが可能となり、過大な掘削をせずに裏込め材料の無駄を省くことができました。更にAR技術により現地での掘削位置をイメージすることもできた為、作業員の完成形イメージ共有が容易になりました。
三次元測量の状況やAR技術の実施状況も当社Youtubeチャンネルでご視聴いただけます。
https://youtube.com/shorts/mRRvfbBQ0Eo?si=R8AtgV-kTP3uUMxV
https://youtube.com/shorts/IuMqoPBs2J8?si=VEWURlT85LSTCyGQ
このように最新のDX技術を多用することで困難だった課題を解決し、無事完成した現場でした。
発注者の皆様やDX技術をご提供していただいた皆様には今回の受賞に関し御礼申し上げます。
今後とも益々地域に貢献できる建設業を目指し精進して参りますので、よろしくお願い申し上げます。